【ボストン高橋秀明】米大リーグ、ア・リーグ優勝決定シリーズ(7回戦制)のレッ
ドソックス(東地区1位)-インディアンス(中地区1位)第7戦は21日、当地の
フェンウェイ・パークで行われ、松坂が先発したレッドソックスが11-2で大勝し、4
勝3敗で3年ぶり12回目のリーグ優勝を決めた。松坂は5回6安打2失点でポス
トシーズン初勝利を挙げた。三回まで1安打無失点だったが、四回に2本の二塁打
で1失点。五回にも2安打と犠飛で1点を返され、この回で降板した。六回からは岡
島が2番手で登板し、2回3分の0を無失点と好投。七回1死一、三塁のピンチは
三ゴロ併殺打で切り抜けた。

 ナ・リーグを制した松井稼のロッキーズ(ワイルドカード=最高勝率の2位球団)は
、本拠地デンバーのグラウンドが積雪で使えず、室内練習場で調整した。ワールドシ
リーズ(7回戦制)は24日(日本時間25日)、当地で開幕する。

 ◇制球重視で雪辱果たす

 フィールドに松坂が姿を現すと、試合前にもかかわらず、ファンが鳴らす指笛が止
まらなくなった。ア・リーグ王者が決する運命の第7戦。春夏の甲子園、そして国・地
域別対抗戦「WBC」の決勝でチームを頂点に導いた松坂の耳にも、ボストンの期
待が風に乗って届いたはずだった。

 新人がリーグ優勝決定シリーズの最終第7戦に登板するのは史上初めて。しかし、
大舞台でこそ真価を発揮してきた松坂は一回、1番・サイズモアのバットを148キロ
の内角速球で真っ二つに折って上々のスタートを切ると、制球重視の投球で5回を2
失点に抑え、バトンを岡島に渡した。

 プレーオフでは2試合に先発し、いずれも五回途中で降板。リーグ優勝決定シリー
ズ第3戦でノックアウトされて、屈辱の敗戦投手となった夜は、気持を整理しきれず、
試合後1時間以上たっても、ユニホーム姿のまま、クラブハウスの壁に向かって考え込
んだ。三度、同じ失敗を犯せば、WBC最優秀選手など過去の偉業は、昔の出来
事として色あせかねなかった。

 「このままでは終われない」。松坂は投げ込みを続け、雪辱の機会を待った。レッド
ソックスは1勝3敗からタイに持ち込み、「大輔ほど精神的にタフな投手を見たことがな
い」と話したことがあるフランコナ監督は、屈しない心を持つ背番号18をマウンドに送
った。松坂は期待に応えて日本人プレーオフ初勝利を飾り、ワールドシリーズへの重い
扉をこじ開けた。【高橋秀明】

 ○…ここまでプレーオフ4試合に登板して無失点のレッドソックス・岡島が、リーグ優勝
決定シリーズ第7戦でも2回3分の0を無失点に抑えた。先発の松坂が四、五回に1点
ずつを失い、リードが1点に縮まった六回から登板。七回に遊撃・ルーゴが飛球を落球し
たのをきっかけに1死一、三塁のピンチを招いたが、ブレークをチェンジアップで三ゴロ併
殺に切って取った。「負けられない場面で勢いを止めるのが僕の役割」という通りの火消
しぶりで、チームの危機を救った。

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