大相撲・時津風部屋の序ノ口力士、斉藤俊(たかし)さん(当時17歳)=時
太山(ときたいざん)=が、けいこ中に急死した問題で、日本相撲協会は、師
匠の時津風親方の処分を決める緊急理事会を5日に開くことを決めた。2日、
関係者が明らかにしたもので、この理事会で、時津風親方に対する解雇処分が
下される可能性が強まった。だが、「今、解雇をすれば協会独自での真相究明
ができない」との意見もあり、何らかの形で時津風親方の籍を協会に残したま
ま引き続き事情聴取などに協力させる案も検討される見込みだ。

 同協会の北の湖理事長は2日、「(緊急理事会では)厳しい処分をする。
(解雇処分については)理事会で決めることだ」と話し、厳罰を下す見通しを話
した。時津風親方は1日に北の湖理事長らによる事情聴取を受け、斉藤さんを
ビール瓶で殴るなどの暴力行為をしたと認めており、理事の間では「時津風親
方を辞めさせるべきだ」との意見が多数を占めている。最終的に解雇は避けら
れない見通しだが、一方では解雇した場合に、協会から離れた親方に対する
調査の権限が弱まり、文部科学省からの指導要項にあった「協会としての真相
究明」が中途半端な形で終わるという見方もある。このため、部屋の師匠とし
ての権限を停止するなどの処分を科した上で、いったん解雇は見送り、調査に
全面的に協力させる案も浮上している。

 解雇は、理事会の処分では最も重いもので、解雇されると時津風親方は相撲
界に戻ることができない

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