水滴幼幼園

　香川県坂出市林田町のパート従業員、三浦啓子さん（５８）と、三浦さんの孫娘２人の
計３人が行方不明になっている事件で、県警坂出署捜査本部は２８日朝、死体遺棄容疑で
逮捕した三浦さんの義弟の元会社員、川崎政則容疑者（６１）＝高松市国分寺町国分＝の
供述に基づき、約５０人態勢で遺体の捜索を再開。同日午前１１時５０分過ぎ、坂出市江尻町の坂出港の資材置き場に埋められていた、いずれも女性の大人１人、子ども２人の遺体を発見した。司法解剖して身元確認と死因の特定などを急ぐ。

　捜査本部によると、川崎容疑者は２７日、同本部に対し「（遺体は五色台の）山中に捨てた」などと話していた。２８日午前８時半に同署を出て、同市北部に位置する高台・五色台に移動する車中で突然、「五色台と違う。砂利山の中に３人を埋めた」と、前日の供述を一転。既に集合していた捜査車両、捜査員たちが急きょ、五色台の山中から南西約１２キロの坂出港に移動するなど、現場は一時混乱した。

　捜査本部は前日、川崎容疑者を同行し五色台山中を捜索したが、三浦さんと、ともに連れ去られた三浦さん方の隣に住む無職、山下清さん（４３）の長女茜ちゃん（５）と次女彩菜ちゃん（３）姉妹の発見に至らなかった。

　捜索現場は、川崎容疑者が最近まで勤めていたパン製造会社の西約３００メートルの資材置き場。土地勘のある場所に遺棄した可能性もある。捜査員３０～４０人がブルーシートで現場を覆い、川崎容疑者を立ち会わせて事情を聴いた。ススキの原っぱに穴を掘って埋め戻したような跡があり、その土中から、一つの穴に大人１遺体、約１メートル離れた穴に子ども２遺体を発見した。

　しかし、事件現場の三浦さん方から３人とともに消えた、三浦さんの携帯電話や自転車はまだ見つかっていない。

　県警はこれまで、無くなった三浦さんの携帯電話の電波状況から、３人が坂出市中心部や沿岸部にいる可能性が高いとみて捜索していた。微弱だった電波を最後にキャッチできたのは、事件が発覚した１６日の翌日午後４時。３時間後には途絶えていた。